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スイトピーの花友禅名古屋帯
人間国宝　羽田登喜男作

今年の初めには大作とも言える訪問着のお着物をご紹介させていただきましたが、こちらは日常にも取り入れていただきやすそうな、スイトピーのお花が可憐に咲く様子が描かれた爽やかな印象の名古屋帯の作品です。
地の薄萌葱色が清々しく、春の暖かい風を運んでくれるようで嬉しく元気に蔓を伸ばしたスイトピーの浅蘇芳色の花びらが瑞々しく目に映ります。
全体的にパステル調でまとめられているので軽やかな春の装いにはぴったりだと思います。
羽田登喜男氏は季節ごとに草花をモチーフにして名古屋帯の作品を出されていたようですが、どれも帯という小さな世界に自然の空気を感じられるような臨場感があり、描かれた草花はとても活き活きとしていて、出合えるといつも嬉しくなってしまいます。
それは逸品と呼ばれる大作と同じく、小作品でも何一つ妥協されずに創作されて世に出されているからかもしれません。
軽快に街へお出かけいただきたい、おすすめの春色の名古屋帯です。
薄萌葱色は「#badcad　WEB色見本　和色大辞典」を、
浅蘇芳色は「#a25768　WEB色見本　和色大辞典」を、
青白橡色（あおしろつるばみいろ）は「#757f6b　WEB色見本　原色大辞典」をご参照下さい。