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渓谷風景模様東京友禅訪問着
熊谷好博子作

昨年には連なる雪持ちの沢潟の可憐さに心を打たれるような素晴らしい「雪持沢瀉図」の訪問着の作品をご紹介させていただきましたが、今年は春から初夏の渓流が流れる山里の風景を思わせる訪問着の作品が入荷してまいりました。
前回は、雪が降りやんで少しだけ明るい陽ざしの中の静かな時間を思わされる作品でしたが、こちらは流れる清流の水の音が聞こえてくるようで、友禅の作品でこれほどに見る人に語りかけてくるような力のある作品は本当に数が少ないと思われます。
お若い頃に川端龍子氏について日本画を目指されていた好博子氏ならではの素晴らしい構図で、日本画的な要素を盛り込まれているからかもしれません。
出合うたび、どの作品にも静かな中にいつも写実的な臨場感を感じます。
その友禅はこだわりの細密さで絶対に手を抜かない気迫を持ちながら、パステルでまとめられた軽やかさのある不思議なその作品は、是非一度着てみたいと思わされる魅力にもあふれています。
柳を甕覗きの水色で染め、桜や建物の輪郭には樺色の朱が使われている所も心憎いくらいきれいなアクセントとなって華やかさを添えています。
好博子氏の作品は手元で見ていても新発見があり飽きる事がありませんが、実際にお召しいただいても清涼感のある豪華さが見る人の目をくぎ付けにする事と思われます。
フォーマルのお席もきっと華やぐ、上質でおすすめの逸品です。
お仕立替済。
浅紫色は「#cd5e3c　WEB色見本　原色大辞典」を、
藍鼠色は「#334966　WEB色見本　原色大辞典」を、
瓶覗色は「#a2d7dd　WEB色見本　和色大辞典」を、
樺色は「#cd5e3c　WEB色見本　和色大辞典」をご参照下さい。
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