「海の楽園」訪問着
東京染繍大彦製 野口彦太郎作

商品番号 r1415
お仕立替え済
販売価格 有難うございました

身丈 169 cm 前巾 24.5 cm
裄丈 69 cm 後巾 30.5 cm
袖丈 49 cm

商品説明
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【商品説明】
いつもその独創的な意匠と高い技術で、見る人に感動を与えるような作品を世の中に発表され続けている東京染繍大彦製の訪問着のお着物です。
こちらのお着物もはじめに手に入れた時にはしばらくの間眺めてしまいました。
少し深い海を連想させる高麗納戸色の重厚さ、そして海面から射す光を表したような水浅葱色の暈しの使い方、肩口にも波の動きを表現されたかのような蝋纈の白い線、どれも非常に迫力があります。
上前に見事に枝を広げる珊瑚がまさしく珊瑚朱色と黄土色で描かれ、その幹には濃淡の手刺繍が加えられ、力強く存在感のあるものとなっています。
その間を遊ぶように泳ぐ魚たち、主役は三番叟と言われる石鯛の子どもでしょうか。
上品な牡丹鼠色に薄鼠色の太い縞が入れられ、背中の方に挿された空色がお魚を立体的に活き活きとしたものに見せる役割を果たしているようです。
他にもメバル、カサゴ、キスなどたくさんのお魚が遊んでいて楽しい風景となっています。
こちらのお着物は昭和39年発行の「染繍美術衣裳記念集」という野口真造さんの作品集の中に原案と思われるものが掲載されています。
私は個人的にシュノーケリングが大好きで、あちらこちらの海に出かけました。
ダイビングまではできませんが、浅い所でもプカプカ浮いて海の中を覗いていますともうすっかりお魚の気分になります。
珊瑚も本当に綺麗で並んで歌でも歌っているように見えます。
シュノーケリングでは石鯛にはなかなか出合う事はできませんが、こういったシーンの美しさは体験できてそのたびに感動します。
しかしながら昭和30年代に野口真造さんがダイビングをされていたとも思えず、この臨場感のある美しい光景をどうやってデザインされたのでしょう?と、その事に気づきまた驚きました。
こちらのお着物は野口彦太郎さんのアレンジで現代の装いにあったものに変化されているようです。
10年近く前にも、当店のイベントでやはり同じ原案から作られたと思われる絽の訪問着をご紹介した事があります。
今回は袷ですが、もう一度この素晴らしい作品に出合えるとは思っていませんでしたのでとても嬉しく思いました。
意匠も染めも刺繍も、そしてその集大成としても美しく、お着物ならではの豪華さのある素晴らしい逸品です。
お仕立替え済。
高麗納戸色は「#1b3033 WEB色見本 原色大辞典」を、
水浅葱色は「#80aba9 WEB色見本 和色大辞典」を、
珊瑚朱色は「#b36254 WEB色見本 原色大辞典」を、
黄土色は「#c39143 WEB色見本 和色大辞典」を、
薄鼠色は「#b36254 WEB色見本 原色大辞典」を、
牡丹鼠色は「#d3ccd6 WEB色見本 和色大辞典」を、
空色は「#a0d8ef WEB色見本 和色大辞典」をご参照下さい。