【商品説明】
美しい島、八丈島で織られる「黄八丈」「鳶八丈」「黒八丈」の歴史は古く、平安時代にまで遡ります。
その昔は養蚕も盛んで上質な絹糸がたくさんつくられ、その上質さから広く関東平野の養蚕へと繋がっていったそうです。
10年以上前、八百子さんがまだご健在であった頃、めゆ工房にお伺いして色々とお話をお聞きする事ができました。
「天蚕」の飼育もされていて織物にしていた時期もあったそうで、大変驚きました。
非常に難しく、コスト的にも大変で、現在はやっていないんですよとお話をされていました。
八丈島に自生する八丈苅安で染める黄色、マダミの樹皮の生皮からとった染料で染める鳶色、椎の木の皮を使う黒。 この3色の染色方法は無形文化財にも指定されています。
こちらはその3色の中でも珍しいといえる鳶色の濃淡で織り出された、故・山下八百子さんの作品です。
上質な草木染のものは時間とともに色が育ち、絹の糸と馴染んでより輝きを増すと言われますが、本当に目を奪われるほどに綺麗です。
小さな市松の地織がその綺麗な色をさらに奥行きのあるものとしているようです。
どんな帯を合わせて着てみましょうかと悩んでしまいますが、まずそれ以前にこの目の前にある美しい鳶色の織物と向かい合う時間の方が長くなっていまいそうです。
こちらのお着物に出合った時に心の中で「完璧」という言葉が浮かんでしまいましたが、その理由がその時には思いつかず、とにかく素敵だし綺麗だし手に入れたいと思いました。
その後眺めているうちに、色といい、濃淡の縞の配置といい、この心地良い張りとそれとは対照的な優しい草木の色といい、あげていくときりがないほど魅力的で、やはり「完璧」だと感じました。
是非この素晴らしい八丈の染織文化の賜物のような美しいお着物をご覧くださいませ。
未着用品。
檜皮色(ひわだいろ)は「#663929 WEB色見本」を、
黒茶色は「#332014 WEB色見本」をご参照下さい。
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