【商品説明】
11月に入り、東京ではここのところ急に気温の低い日が続いています。
そうなってきますと、なんとなくこっくりとした色のものに目が行くのは不思議です。
そんな季節に、深い色の染めの帯を何点かご紹介していきたいと思います。
こちらはなかなかその作品に出合う事のない、とても珍しい藤村玲子さんの紅型染めの名古屋帯です。
10代の初めに紅型の第一人者でもあった故・城間栄喜氏に師事し、染めの勉強を始められました。
類まれな才能を発揮され、20代で独立。首里に工房を持たれ、琉球紅型の復元、舞踊衣装などを手がけられました。
伝統工芸展入選をはじめ各賞を受賞され、1997年には県指定無形文化財「びん型」保持者に指定されました。
99年には沖縄タイムス芸術選賞大賞を受賞、2002年に伝統文化ポーラ賞・優秀賞、09年に沖縄タイムス賞などを受賞され、ご活躍されていたのですが、昨年の1月に残念な事にお亡くなりになりました。
紅型は沖縄の染織品の華とも言えますが、優れた作家さんの作品はそれぞれに「こんなにも」と思えるほど違いがあります。
藤村玲子さんの作品には厳しい美しさを感じます。
「型を彫るのが大好き」と仰るようにきりりとした線が力強く、大らかな沖縄の草花をモチーフにされているにも関わらず、落ち着いた色彩にも他の作家さんとは違う独特の個性が感じられます。
こちらの作品は「孤独を湛えた染色 藤村玲子紅型作品集」の書載品となっています。
是非この機会に作品をご覧ください。
未着用品。
地の色は紫苑色(しおんいろ)「#655d80 WEB色見本」、
芭蕉の葉は濃藍(こいあい)「#0f2350 WEB色見本」、
紅消鼠(べにけしねずみ)「#524748 WEB色見本」
花と蝶々は浅蘇芳(あさすおう)「#a25768 WEB色見本」、
榛色(はしばみいろ) 「#998459 WEB色見本」をご参照下さい。
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