【商品説明】
重要無形文化財「江戸小紋」保持者・小宮康孝さん作の江戸小紋のお着物です。
江戸時代に各大名家に定められた武士の礼装用裃の図案に発祥とすると言われる江戸小紋ですが、一般の人たちの間では色々なエピソードにちなんだ楽しい図案にアレンジされた「謂れ小紋」というものが流行しました。
その日本独特の小紋文化は、長い歴史を経て現在まで連綿と伝えられ、愛され続けています。
小宮康孝氏はお若い頃から、お父様で同じく人間国宝であった小宮康助氏のもとで修業をされ、共に江戸小紋の古い型紙の収集、研究を続けられ、型紙の質の向上にも尽力されました。
手仕事の染めとして現代まで伝わる基礎を作りあげ、後継者の育成など多くの功績を重ねられてご自身も素晴らしい作品の数々を世に送り出されています。
こちらは少し紫味のある明るいブルー・桔梗色がベースとなって全体に細やかな鮫の模様が染め出され、上前から下前には枝を張る松の木描かれた作品です。
松は紺藍色で凛々しく、下草か岩に見える図案は少し淡い藤納戸色や藤鼠色で染められ、松の姿を引き立てているように見えます。
松の枝に沿うように描かれた少し白っぽい扇型の図案が松の遠近効果を出し、また遠くの空に浮かぶ雲のようにも見え、柄全体をおおらかな広がりのあるものとしてくれているようです。
清々しさが感じられて新春にもふさわしく、また江戸小紋の中では珍しい迫力のある素晴らしい作品です。
八掛と衿比翼は同色の遠山の模様となっています。
未着用品。
桔梗色は「#505596 WEB色見本」を、
紺藍色は「#353573 WEB色見本」を、
藤納戸色は「#706CAA WEB色見本」を、
藤鼠色は「#A29FB7 WEB色見本」をご参照下さい。
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