【商品説明】
今年の初めに宮古島に行き、組合をお訪ねしましたが、改めて宮古上布の歴史の長さ、それを現在まで継承し続けて昔と同じようにつくる事の大変さを実感しました。
現在では手績みの苧麻の糸の生産数が少なく、また制作に関わられる人の数が減っている状況です。
それはどこの産地にも言える事ですが、上布は特に手仕事の積み重ねが必要で、時間と根気と技術を求められる点から、解決は容易ではなさそうです。
丹精込めて作られた上布を、宮古では砧うちします。
砧うちは長時間に渡って同じ力加減で行うため、男性のお仕事とされています。
「最初は同じ力でできるようになるまで、むしろで練習をさせられるんだよ。
それからタペストリー、2年くらいでやっと帯、5年くらいで着物かな。」
というお話も伺いました。
その後に実演をしてくださって、カーン、カーンとお部屋に響く音が心地良く聞こえました。
こちらは草木で染められた茶の濃淡が格子と絣縞を構成する宮古上布の名古屋帯です。
濃淡で経緯に交わると何種類もの色が現れて面白く感じられますが、その間にかすれるような絣の縞が入れられている事で格子の模様に楽しいニュアンスが生まれ、さらに複雑な色合いとなっているようです。
手績みの苧麻の質感に自然布の味わいが感じられて、ちょっと可愛らしさもある格子が魅力的なおすすめの逸品です。
お仕立て上がり。
白橡色(しろつるばみいろ)「#ccbea3 color-sample.com」、
砺茶色(とのちゃいろ)「#9f6f55 color-sample.com」、
黄枯茶色(きがらちゃいろ)「#765c47 color-sample.com」をご参照下さい。
↓『宮古島・新里玲子さんを訪ねて』レポートをご覧ください↓
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