【商品説明】
重要無形文化財「型染」保持者・鎌倉芳太郎作。
鎌倉芳太郎さんは染織家としてだけではなく、沖縄文化の研究者としても第一人者のお一人でした。
大正時代・昭和の初めに本格的に沖縄の文化を調査され、多くの資料を作成して保管しながら研究を続けられました。
戦時中もその資料を守り続け、後世に大きな遺産として残されました。
首里城の再建は鎌倉さんの資料なくしては実現しなかったとも言われます。
その中には紅型染の型の資料も多く含まれ、晩年染織家として活動する中で紅型の技術を継承された事で、1973年に重要無形文化財「型染」保持者に認定された事は素晴らしいと思います。
その作品は作品集などで目にする事はあっても実際に出会う事は少なく、中でもお着物の作品は非常にまれです。
こちらは明るい藤色・浅紫色の地の全体に山と波と家並みの風景が白く染め抜かれ、裾周りが彩色された訪問着の柄付けとなった特に珍しいお着物です。
遠くのあまり高くない山々には花が咲き、田んぼと思われるものも見えます。
家並みには屋根の先がそった琉球の建物の特徴が見られ、のどかな田園風景といった様子でしょうか。
今回、偶然にも同じく沖縄の文化に造詣の深かった小島悳次郎さんの沖縄風景を描いた帯が手に入りました。
同じ時代に琉球王朝の名残を残していた昔の沖縄を見られた作家さんの表現の違いや個性の違いを見比べられるのも楽しい事だと思います。
実際にお召しいただきますと、全体に細かく染め抜かれた白い型がとても華やかで、彩色された部分の山の色が可愛く目に映ります。
再び出会う事はないと思うとドキドキしてしまうような存在感がありますが、もちろんお着物としても素敵です。
型絵染の最高峰ともいえる希少性の高いおすすめの逸品です。
お仕立て替え済。
地の色は浅紫色「#876678 color-sample.com」、
山の色は高麗納戸色「#2c4f54 color-sample.com」、
芥子色(からしいろ)「#d0af4c color-sample.com」、
潤色(うるみいろ)「#c8c2be color-sample.com」、
洗柿色(あらいがきいろ)「#f2c9ac color-sample.com」、
花の色は臙脂色「#802d31 color-sample.com」、
萌黄色「#7d993d color-sample.com」
をご参照下さい。
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