【商品説明】
重要無形文化財「友禅」保持者・田島比呂子作。
1922年生まれ、高村樵耕氏のもとで日本画の基礎と意匠の勉強をされ、それが後に大きく作品に影響しているそうです。
その後独立して、当時は分業であった友禅の仕事をほとんど一人で行い、日本伝統工芸展でも入選を重ねられました。
高度な友禅の技術を習得されてもなお、堰出しやたたき染めに工夫をこらし独自の技法を考案しながら田島流の作風を確立されました。
その作品には不思議な豊かな世界が広がり、風が吹き、詩が聞こえるかのようです。
美しい自然の風景をこんなにも詩情豊かに繊細に表現され、清涼感の漂う素晴らしい作品に完成されている事に、憧れに近い驚きを感じます。
干潟のある海辺でたわむれているゆりかもめが描かれたお着物ですが、ミルクココアのような温かみのある胡桃染色で水辺の風情が表わされている事もまたひとつの個性といえるでしょう。
ゆりかもめの表情を目で追っていくと一羽ずつ違って愛嬌があり、切り絵のような白い三角の波頭もゆりかもめと同じく可愛らしさが感じられ、実際にお召しいただくと心豊かな気分になりそうです。
その可愛らしさとは対照的に、肩口に描かれた羽ばたく鳥たちの姿も美しく雄大な空への広がりを感じられます。
静かでシンプルな色使いでありながら存在感のある、素晴らしいおすすめの逸品です。
地の色は胡桃染「#99776b color-sample.com」、
干潟の色は赤白橡(あかしろつるばみ)「#cca58f color-sample.com」、
ゆりかもめの色は薄鈍(うすにび)「#adadad color-sample.com」、
鉄黒「#1a110d color-sample.com」
をご参照下さい。 |