【商品説明】
明治時代頃まで西陣の高級な織物は正倉院裂などに代表されるような名物裂の復元的なものが主流であったようです。
その世界に画期的ともいえるデザインという概念を定着させる事に大きく貢献された龍村平蔵氏のご苦労は想像するに余りありますが、その当時発表された数々の作品は連綿と受け継がれながら現代にも通じて、実際に帯としてお使いいただけるのは素晴らしい事だと思います。
こちらの「ひすい」も初代から引き継がれた模様のひとつのようです。
地織は錦ではなく少し透け感のある軽やかなもので、単衣の時期にもお使いいただけるシャリっとした質感です。
大ぶりの沢潟が織られ、一羽のカワセミが水の中の獲物を狙っているのか、その枝にとまっています。
カワセミはその鮮やかな水色の体と長いくちばしが特徴で、タイトルのとおり「翡翠(ひすい)」と呼ばれる事もあります。
その主役のカワセミのあどけなさ、可愛さが本当に如実に織りで表わされ見入ってしまいます。
たおやかな沢潟の姿と、凛と佇むカワセミという情緒あふれる風景を見事に箔の色糸を駆使して織り出されています。
黒地に箔使いのものでありながらなんとも涼やかで、実際の情景が想像できるような臨場感はさすがと思われます。
袷の終わり頃から、単衣の訪問着や附下、地紋の無地、お召織、光沢のある紬系のお着物など、幅広くお合わせいただける優れものです。
紺瑠璃「#164a84 color-sample.com」、
常磐色「#007b43 color-sample.com」、
薄柿「#d4acad color-sample.com」、
樺色「#cd5e3c color-sample.com」、
長春色「#c97586 color-sample.com」
をご参照下さい。
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