【商品説明】
雪国の宝石のような布、越後上布のご紹介です。
1400年もの間、その技術は連綿と受け継がれ、70にも及ぶ工程をすべて人の手によって行うという事は現在もほとんど変わっていません。
福島の昭和村で収穫された苧麻の原料「青苧」から糸を引き、績みますが、以前に現地で拝見した時には、糸のために暖房も何もない寒い所で根気よく作業が行われていました。
経糸だけでも約14mの長さを1400本分績んで繋いでいきます。
麻桶(おぼけ)の中にためられた真っ白な苧麻の糸はとても綺麗です。
さらにつくられた糸に石臼のような重しを置いて横に引っ張り、切れたりもつれたりしないか検査し、つなぎ目が切れたものを探して績みなおします。
その後手括りの絣で糸を染めます。
それからようやく機にかけ、地機でこれまた根気よく織り進めていきます。
気の遠くなるような集中力と、根気と、高い技術が必要となります。
そうして手仕事の積み重ねから出来上がる越後上布は、約2年の歳月をかけて輝くように美しい布になります。
http://kawanoyastaff.blog.jp/archives/2016-03-05.html (こちらをご覧ください)
こちらは重要無形文化財技術保持者・林正機さんの手によるもので、生成りの少し濃いベージュ・練色の地に、藍味のある淡いグレー・鈍色の格子が織られ、その中に憲法黒茶色の小さな十字絣が9個織り込まれています。
格子の模様は鈍色の経縞の間に澄んだ黄色・女郎花色が挟まれ、変化のあるものとなっています。
越後上布の生地の質感は氷砂糖のようだといつも感じるのですが、それがこんな優しい色使いと手の温かみのある絣模様とで織り上げられますと、また違った魅力が溢れてくるのが不思議です。
夏の装いの最高峰のひとつとである越後上布の輝きとひんやりとした生地の質感を、この機会に是非ご実感ください。
未着用品。
地の色は練色(ねりいろ)「#ccc4af color-sample.com」、
格子の色は鈍色(にびいろ)「#727171 color-sample.com」、
女郎花(おみなえし)「#f2f2b0 color-sample.com」、
絣の色は憲法黒茶「#241a08 color-sample.com」をご参照下さい。
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