【商品説明】
『我々の祖先は約5000年前から繭を利用して布を作ることを知っていたようです。
絹糸には「家蚕糸」と「野蚕糸」とが有り、家蚕以外の繭をつくる昆虫類を「野生絹糸虫」と総称し、実用的な繭を作るものを「野蚕」とよび、天蚕はヤママユガ科の一種で鮮やかな緑色をしている。
この緑色が退色しないよう特殊な方法で処理した手引紬糸を緯糸として織り上げ、繭の微妙な色調の違いでうっすらと横縞模様が浮かび上がり柔らかな階調と野趣に富む織物が「丹後・山子紬」です。
糸作りから織り上げるまで全て手作業で仕上げ、野蚕の心と自然の神秘を織物に込めてみました。
自然の中の製糸工場で作り出された糸で織り上げた思い々の夢を馳せて戴ければ幸いに存じ上げます。 加畑兼四郎』
この文章が添えられた、天蚕糸を使った手紡ぎ・手織の素晴らしい作品です。
天蚕の緑には蛍光作用もあるため独特の輝きがあり、他では見られない発色となり、お召しになると目を引くものがあります。
かといって華美なものではなく、あくまでも自然を紡いで織り込んだような懐かしさとなんともいえないしっとりとした風合いは、いつまでも手で触れていたいような魅力にあふれています。
文章にありますように自然の蚕さんの糸の違いがニュアンスのある横段を表し、また素敵な味わいとなって引き付けられます。
ご覧になった事がない方には是非実物の色を見ていただきたいような、他のなにでもない独特の個性を持つ、希少性の高い大変おすすめの逸品です。
未着用品。
若苗色「#d3dbaf color-sample.com」
をご参照下さい。
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