|
【商品説明】
重要無形文化財「型絵染」保持者・芹沢銈介作。
染織にとどまることなく幅広い分野で活躍され、数多くの功績を残された故・芹沢銈介さんですが、現在でもなおその作品は多くの人々に評価され、愛され続けています。
日常の中にある野菜や果物、魚や草花、そして人物などをモチーフにされて、芹沢流のアレンジでデザインされ、独創的な作品をつくられました。
代表的な作品の中に、ご自身が「布文字」と呼ばれていた、ひるがえるような布が文字を形づくる図案がありますが、見る人の感性によって文字本来の意味とは違うイメージを大きく広げていかれるような面白さや優しさが感じられる事も、芹沢さんの作品の魅力のひとつなのでしょうか。
1939年に柳宗悦氏らと初めてあこがれの沖縄を訪ねられた時に、浜田庄司氏や河井寛次郎氏と壺屋を訪れ、登り窯の風景をスケッチされて、その後その鮮烈な印象のある壺屋の風景を取り入れたデザインを考案されたようです。
民芸的で美しいものの宝庫のようであった沖縄での思い出が、純粋におおらかに描かれているようです。
羽を広げるように描かれた、風にそよぐ芭蕉の葉の躍動感が模様にリズミカルさを加えてくれているように見えます。
今回別でご紹介しています鎌倉芳太郎さんの作品が古紅型の細密さだとしたら、芹沢さんの作品は沖縄の筒書きのうちくい（祝い風呂敷）のおおらかさを思い起こさせられます。
きらめく色使いにおおらかな優しさの溢れるデザインとどこかユーモラスな味わいも見受けられ、見る人が笑顔になるような暖かさが感じられます。
透明感のある綺麗な水色・浅縹色の地に、自由な広がりを見せるデザインとこっくりとした顔料による彩色、そしてやはり紅型を思わせる隈取の面白さと見どころの多い素晴らしい逸品です。
未着用品。
今回ご紹介にあたって広げてみましたところ、左袖後ろ側に保存によるのりシミが見られました。
ご覧いただいた後に、当店で染み抜きの加工をさせていただきましてお納めさせていただきたいと思います。
そのため少々お値打価格とさせていただいております。
地の色は浅縹(あさはなだ)「#599cb3 color-sample.com」、
柄の色は柿茶「#954e2a color-sample.com」、
利休白茶「#807b71 color-sample.com」、
淡黄(たんこう)「#ccbc72 color-sample.com」
をご参照下さい。
|
