【商品説明】
個人的にも尊敬し、憧れの気持ちを持ち続ける作家さんのお一人ですが、現役で展覧会を開催されている頃には拝見する事ができませんでした。
20年ほど前に「桃花桃実」という作品に出合う事があり、この作品はいったいどんな方がつくられたのだろうと、長い時間見入ってしまいました。
それから今日までその作品には4度しかお目にかかった事がありませんが、どれも存在感のある素晴らしいものばかりでした。
こちらは、森山さんが染められたであろう藍染の深い色に、10色くらいの糸で非常に細やかに複雑に花織が織り出され、部分的には花の中心に白い経緯絣が織り込まれていて、それがぼんやりと灯った灯りのように綺麗に目に映ります。
姉妹作と思われる「籬の薔薇」という作品が作品集に掲載されています。
すごい力が溢れていながら、とても小さなお花の連続で生まれる模様には奥ゆかしささえ感じられますが、全体的に見ると鳥巣さんの作品である事がわかる個性が溢れていて、とても不思議に感じられます。
また作品に出会えた事、それをご紹介できる事がとても嬉しく思える作品です。
この機会に是非実物をご覧いただいて鳥巣さんの魅力をご実感いただけたらと思います。
地の色は留紺「#17284d color-sample.com」、
花の色は赤紅「#c53d43 color-sample.com」、
天色「#2485b3 color-sample.com」、
錆御納戸「#527d7d color-sample.com」、
半色(はしたいろ)「#a69abd color-sample.com」、
砥粉色(とのこいろ)「#f4dda5 color-sample.com」
をご参照下さい。
1925年 長崎県に生まれる
1946年 津田塾専門学校(現・津田塾大学)英文科を卒業
1955年 家庭で英語教室を始める〜1968年まで
1972年 新田淑子氏主宰の織物教室に入り2年間学ぶ
1973年 織物作家高木秋子氏に木綿織物の手ほどきを受ける
久留米の森山虎雄氏に木綿の藍染を依頼する
1974年 志村ふくみに師事する
西部工芸展に初入選・以後毎年入選。受賞
日本民藝館所蔵の古琉球の花織の優品を集中的に見て強く魅かれた
1976年 第23回日本伝統工芸展に藍絣着尺「雪花」が入選
以後連続入選
1979年 文部大臣賞を受賞
1981年 北村武資氏に絽織の組織について教えを乞う
花絽織に魅かれ制作を始める
1984年 鳥巣水子主宰の織物グループの名を「冬青会」と定め展覧会を開催
それ以降も数多くの賞を受賞
1991年 紫綬褒章を受章
ミキモトホールや銀座和光でも個展を開催
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