【商品説明】
多彩な沖縄の染織文化の中でも織物の種類の多さには驚きますが、特に夏の装いを彩る宮古上布や八重山上布、芭蕉布といった自然の植物から作り上げられたものは、絹織物とはまた違った魅力が感じられます。
近年では、白地にクール(紅露)で捺染した茶色の絣の八重山上布が広く知られていますが、もうひとつ、古くは人頭税という制度があった江戸期から大正時代まで生産されていた「紺嶋上布」と呼ばれる、手績みの苧麻を草木で手括りによって染め、手織りをした八重山上布があります。
後述のものはその後の量産体制によって姿を消していったようですが、新垣幸子さんは1970年代に日本民芸館で「紺嶋上布」の資料と出合い、民芸館の勧めもあったようで、古代の八重山上布の制作手順に沿った創作を始められました。
それを基本に創作活動をされる新垣さんの作品は、独特の個性と奥行きが感じられ、高く評価されて高い人気を誇っています。
こちらはおそらく福木と琉球藍で染められた、ニュアンスのある藍緑系の濃淡の糸で織り出された美しい縞に、絣の模様が散らされた素敵なお着物の作品です。
手括りの絣の糸の足がとても綺麗で、南十字星を思わせる十字の絣が可愛く3つ並んでいます。
石垣島の光輝く美しい海を背景に創作された事を想像してしまうような、深みのある綺麗な色合いに魅了されます。
こんな素敵なお着物を身に着けてお出かけできたら、暑さも忘れて気分も上がり元気が出そうです。
白い帯も映えそうですし、型絵染や紅型染の名古屋帯も綺麗に合うと思います。
自然布の面白い質感の帯なども合いそうです。
夏の日差しの中で輝く美しさを放つ、南の島へのロマンを充分に感じられるおすすめの逸品です。
こちらは姉妹作品と思われる色違いの作品が「八重山上布 −新垣幸子の仕事−」という図録に掲載されています。
衿裏には絹の絽がつけられていて、色上布ですので居敷当てはつけられていません。
鉄色「#005243 color-sample.com」、
老竹色(おいたけいろ)「#769164 color-sample.com」、
砺茶(とのちゃ)「#9f6f55 color-sample.com」
をご参照下さい。
|