【商品説明】
夏の装いの楽しみのひとつである麻のお着物、中でも天然の苧麻の味わいが感じられる魅力的なものといえば宮古上布と越後上布です。
どちらもたくさんの工程を経て、熟練した高度な技術を持つ人たちの手仕事の積み重ねによって、気の遠くなるような時間をかけて作り上げられる、芸術品ともいえる素晴らしい工芸品です。
気候風土も違う南と北の地域で、それぞれにその伝統工芸が連綿と受け継がれている事はとても不思議ですが、出合う作品はいつもため息が出るほどに美しい事には変わりありません。
南の島の宝の布・宮古上布は、独特の細密な絣の模様と、砧打ちによる光沢が魅力のひとつです。
針の先で絣の目を合わせながら織っていく事は、かなりの手間と時間と根気が必要であり、目が良くないとできない作業のため、比較的若い世代の方たちの手によって行われます。
それとは対照的に材料となる苧麻の糸績み(ブーミ)は70代や80代の島のおばあさんたちの手によってなされます。
そして、絣の藍染や力の必要な砧打ちは男性の手によって行われます。
そうやって上手く分業し、それぞれの技術が結集されてひとつの反物ができあがるには2年の歳月が必要となります。
宮古島の組合を訪れると、その工程の多さがわかる資料や古い文献が展示されていて、改めてすごい事だと感動しました。
こちらは大きな菱の様な斜め格子の模様が取られた中に、花の様な幾何学模様が織り出されたキリッとした格好良いお着物です。
自然布の帯や型絵染、紅型染めの名古屋帯などを合わせると素敵ですし、友禅の季節感のある染め帯も良いかもしれません。
別でご紹介しています、変り格子の麻の帯や朝顔の帯なども綺麗に合います。
夏の装いをゴージャスに彩る上布、南の島へのロマンを充分に感じていただけるおすすめの逸品です。
衿裏には絹の絽がついていて、居敷当てはついていないお仕立てとなっております。
裄丈を2.5cm出す事が可能です。お直し等につきましてはお気軽にご相談くださいませ。
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