【商品説明】
1938年 福岡生まれ。
1970年に第5回西部伝統工芸展に初出品されて以後、連続入選を続けられ、その後本展でも連続入選、各賞を受賞し、型絵染というジャンルでは第一人者として現在もご活躍されている釜我敏子さんの作品です。
きっかけは趣味で始められた蝋纈染めで、その持ち前の探求心でどんどんと進んでいかれ、本格的に染めの世界に入られたのは30代からだそうです。
鍋島更紗で著名な故・鈴田照次氏の元で学んだ卒業生に手ほどきを受けたり、佐賀大学教授である故・城秀男氏の研究会に聴講生として入られたりと、基本的な事から勉強をされて、ご自身が大変お好きな野に咲く草花をデザイン化する事も学ばれました。
こちらは野に咲く可憐なアカツメグサのお花をモチーフにして、繰り返し繰り返し段々になって咲く様子が型絵染で染められた九寸名古屋帯です。
この帯を見た時に、私の実家のお庭にシロツメグサと同じくアカツメグサのお花がたくさん咲いていて、花束を作ったり首飾りを作ったりして遊んだ事が懐かしく思い出されました。
ともすると見過ごしてしまいそうな草花も、こうして工芸品の模様として取り入れられますとその可憐さが際立って見直され、なんだか嬉しく思えたりします。
全体には二藍色の澄んだ薄紫色の濃淡でシルエットのように描かれ、お太鼓と前柄の部分にはスポットライトが当たったように綺麗な色で彩色されていて、思わず手を伸ばしたくなるような可愛さです。
ちりめんの生地に染められていますので、柔らかい素材のお着物にもお合わせいただけますし、工芸的な作家物などの紬のお着物ともしっくりと合わせていただける事と思います。
可憐さの中にも大人のお洒落な色使いが冴える、都会的なセンスの素晴らしいおすすめの逸品です。
お仕立て替え済。
地の色は二藍(ふたあい)「#80597a color-sample.com」、
花の色は浅蘇芳(あさすおう)「#a25768 color-sample.com」、
葉の色は翡翠色「#38b48b color-sample.com」、
背景の色は薄柿「#d4acad color-sample.com」
をご参照下さい。
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