【商品説明】
ご両親とも画家の家庭に生まれ、感受性豊かに育たれた原田さんは、戦争を挟んでご苦労をされた時期もあったようですが、おばあさまが織りの達人であった事もあり、20代後半で染織に出合い、柳悦孝氏に染めと織りを学ばれました。
独創的なスタイルのデザインや色使いは、万葉集の詩からであったり、南伊豆の海からであったり、雅楽の羅陵王や王鐘調であったり、シルクロードのイメージからであったりと、見たり聞いたりした様々なものを頭の中で膨らませて抽象化されて織り表されたものだそうです。
生涯のお仕事として染織を選ばれて50年以上、個性的で素晴らしい作品を発表し続けられました。
クールな青磁の焼き物を見るかのような錆青磁色の紬地に、半月型の曲線が広がりのある配置で段変わりに並べられた、デザインに面白さのある名古屋帯の作品です。
色々なものからインスパイアされて作品をつくり続けられた原田さんですが、ひとつの織りを突き詰められ、これ以上工夫ができないというところまで極められたそうです。
座右の銘として「他人の真似はもちろん、自分の真似もしない」ということを守られ、ご苦労をされた時期もあったようです。
地の色は錆青磁「#94b39f color-sample.com」、
柄の色は黄朽葉色「#d3a243 color-sample.com」、
鉄色「#005243 color-sample.com」、
淡萌黄「#6f9959 color-sample.com」
をご参照下さい。
【原田麻耶】
1922年 千葉県にて両親とも洋画家の家庭に生まれる
1939年 明星学園高等女学校卒業
1948年 柳悦孝氏に師事。草木染・化学染料による手染め手織りの染織工芸を学ぶ
1949年 国画会工芸部に出品、入選
1952年 国画会新人賞受賞
1958年 国画会会員となる
独自のスタイルの着物を制作。万葉集・雅楽・俳句・海・雪などをテーマにして抽象化した作品を創作
その後も個展を開催。作品を発表され各賞を受賞・国内外の美術館買い上げとなる
2006年 病没
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