とても上質な爪掻き綴れの八寸名古屋帯が入荷しましたのでご紹介させていただきます。
地の色が空の淡いブルーとなっていて、小高い山に囲まれた湖に、朝焼けか夕焼けかの鮮やかな太陽の色が鏡のように映った情景と、その日の光を受けて遠くまで渡る色付く雲の姿が美しく描かれた図案が織り出されています。
爪掻き綴れとは、経糸を張った機の下に織り出す模様になる図案の紙を置いて、それに沿って緯糸を自在に操り細かく糸を取り変えて少しずつ織っていくもので、熟練の技術と手間と時間のかかるものですが、部分模様を杼ですくい取りギザギザの形にした爪の先でしごいて締めていくといった作業が繰り返されます。
そんな細やかな神経を使うお仕事をして、こんなに雄大な空の広がりを表現されるというのもまた少し面白い事だと思いました。
お太鼓の形にしますと本当に素晴らしく、清々しい空気感とおそらく朝焼けと思われる空と雲の色の美しさに目を見張ります。
綴れ織の帯は、フォーマルのお着物から、工芸的な紬のお着物まで幅広くお合わせいただけて重宝します。
綺麗な色使いと素敵な風景の模様が素晴らしい爪掻き綴れで織り出された、希少性も高く高級感のあるおすすめの一点です。
未着用品。
地の色は浅縹(あさはなだ)「#a3c2cc color-sample.com」、
山の色は檳榔子染(びんろうじぞめ)「#332f2e color-sample.com」、
湖の色は藍鼠「#6c848d color-sample.com」、
太陽の色は鉛丹色(えんたんいろ)「#ec6d51 color-sample.com」
をご参照下さい。
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